浮世絵学01/落款(北齋)/偽筆*01 ほくさゐ/北齋_すみだ北齋美術館 FAKE ! Hokusai ? Scroll painting of Sumida river-sides 明治期の偽筆 130年前の真っ赤な偽筆 九々唇北齋席画 隅田川両岸景色図巻 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人) [ukiyo-e.co.jp]
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浮世絵学01/落款(北齋)/偽筆*01 ほくさゐ/北齋_すみだ北齋美術館 FAKE ! Hokusai ? Scroll painting of Sumida river-sides 明治期の偽筆 130年前の真っ赤な偽筆 九々唇北齋席画 隅田川両岸景色図巻 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人) [ukiyo-e.co.jp]

2016-11-27現在 酒井雁高(酒井好古堂主人)

原物を見る機会が、未だないが…図版を熟覧した限り、偽筆の疑念を払拭できない。*ある方から実際に原画を見てから発言すべきであるとのご忠告を受けたので、このコメントを挿入しておく。

http://www.ukiyo-e.co.jp/4400 歌麿? 中国の仙女

http://www.ukiyo-e.co.jp/4420 歌麿の肉筆 真筆は世界に数本

http://www.ukiyo-e.co.jp/4246 明治期の肉筆鑑定

http://www.ukiyo-e.co.jp/4213 偽筆 外国向け 明治期

http://www.ukiyo-e.co.jp/2011 歌麿? 女達磨? 鍾馗? 三福神角力?

http://www.ukiyo-e.co.jp/1776 無款 歌麿? 深川の雪?

2015-04-28現在 酒井雁高(酒井好古堂主人) 浮世絵鑑定家(浮世絵専門) 学芸員

酒井雁高(酒井好古堂主人)SAKAI_gankow,  curator,  professional ukiyo-e adviser

浮世絵・酒井好古堂   [HP: ukiyo-e.co.jp] 浮世絵鑑定家

professional adviser of ukiyo-e, sakai koukodou gallery  

2015,-03-23[ukiyo-e.co.jp]  *You might also see [japan-ukiyoe-musem.com]

(鎌田英雄館長の偽筆説の指摘)

千葉県館山市の(鎌田コレクション館)の鎌田英雄館長の御意見

1 江戸の浮世絵師は一生の大半を墨線画きの技法で、技を磨いてきたんだと、実感しました。それが、墨田区の作品のように、突然、北斎が、赤子のような没骨の架空を描く画家になるとは、到底考えられません。(雁註)鎌田氏は洋画家、自分で絵を描いているので、直感的、瞬間的にオカシイと分かるようです。

2 当時の江戸絵師が隅田川を描くとき、必ず波紋の線を大半は入れている。(原画を提示して物的証拠を挙げている)

(横山實先生の偽筆説の指摘)

・帆船は、永代橋より上流の隅田川を遡(さかのぼ)れなかった。(この隅田川両岸図巻では、帆船が上流まで遡っている)

・隅田川に浮かぶ船は、いずれも小舟か屋根が低い舟です。帆船が、両国橋の下を通って上流に向かうということはありえなかったのです

・カツオを持った魚売りが、馬を引く男とのんびり立ち話をすることはありえない。(日本経済新聞社の宮川委員の郷土愛云々は、論外。全く的を外した見解)

・隅田川対岸が描かれていない。(栄之の舟遊びの5枚続きの物的証拠を提示)

(雁註)各位は専門家を含め、五感を真摯に働かせれば、この隅田川両岸図巻が明らかな偽筆であると直感すると思います。正真正銘の偽筆。偽筆の偽物があるとすれば、これは本物の偽筆ということになります。

FAKE !   FAKE !  FAKE !

新聞、その他で、北齋の肉筆絵巻が話題になっている。

See ukiyo-e.co.jp/4367   *墨田区は公開質問状に対して、回答をしない方針との書面が届く。呆れた官僚組織。我々はTax Payerとして、質問など当然の権利を持っている事実を認識していないらしい。

しかし、真偽の二者択一を選択すると、真っ赤な偽筆で、明治期に作られた作品である。

永田君が、墨田区の専門委員として、報道陣の「偽筆ではないのか」という質問に対して、「真筆」と断言したと報道されている。これは明らかに、永田君の誤鑑定である。正真正銘の偽筆である。

永田君は、長年、北齋の研究を行ってきたが、肉筆の偽筆を真筆と誤認するようでは、全く信頼できない。以下の基本的な問い掛けにも、全く回答がない。質問、疑念に対する科学的、かつ妥当な回答が出来きないようでは、真偽の鑑定を任せる訳にはいかない。私の知る、かつての学究肌で真面目な永田君は、もういないのだろう。予定されている墨田区の北齋館の館長に就任するということと関連を疑われても仕方がない。また墨田区議から、永田君に対する諸種(偽筆、紛失)の告発がなされているのも、故無しとしない。

以下、永田君の誤鑑定について正す。永田君の「真筆」発言により、公金を支出した以上、偽筆の場合、その全責任(経済的損失を含めて)を負わなければならない。

これらの質問に対する疑念が払拭されない限り(科学的、妥当な回答)、偽筆の結果は動かない。

◯九々唇北齋席画? 隅田川両岸景色図巻? 1805(文化2)?

2016九々唇北齋/総目録.xlsx”>2016九々唇北齋/総目録 この落款は1805(文化2)の摺物にある。

落款:「九々唇北齋」 管見の範囲では14点あり、摺物のため、肉筆とは異質である。

1805烏亭焉馬(1743-1822)、1805(文化2)が北齋に依頼した?

◯席画の例、五清(-1811-1830-)/(花魁の後ろ姿)
席上で描くため、さらっとした持ち味に特色がある。
絵巻、密画、大作などは席画では描けないのである。

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(経過)

画狂人北齋(1760-1849)

1805「隅田川両岸景色図巻」? 28.5×633.5cm

1870s-1880s 本間耕曹氏(庄内酒田の士分、政治家)は多くの肉筆浮世絵を購入していた。

1892(明治25)上野の浮世絵展にて展覧(本間耕曹氏所蔵)

*本間耕曹氏は、プロから教えを受けて、本図巻が偽筆であることを理解した。そのプロは、恐らく私の曾祖父・酒井藤兵衛であろう。そして、林忠正に依頼し、海外の数寄者に委ねることにした。つまり、この巻物は、既に130年以上前に、偽筆の疑惑が持たれていた。さもなければ、本間氏は作品を手放さなかった。(項目10、状況証拠として、明治期の肉筆浮世絵を参照、

1902フランスの競売

2008イギリスの競売、日本の業者が落札(約1億2,000万円ほど、手数料を含む)

2015墨田区が寄付金 1億4904万円で購入?

(疑念)*学問的で、誠実、真摯な回答が必要。回答出来ない場合、偽筆の判定は動かない。

1  (落款)焉馬の依頼?「席画」?

烏亭焉馬應需

於談洲樓九々唇

北齋席画[画狂人]

*北齋が、いきなり17歳年上の焉馬に対して、このような書き方はしない。

「於談洲樓」、相生町としても「席画」の書き方も合点が行きません。

「席画は通常、書画会で、扇面、色紙、短冊などを揮毫します。

密画の巻物ですから、書画会の「席画」ではあり得ません。

2 (刊年の特定)九々唇

*刊年:1805 特定できた根拠

下記の版画、および飲中八仙・左相など、僅かな作品しかありません。

1805を特定できた根拠。「九々唇」は小さな摺物(すりもの)で、極めて少ない。

落款:九々唇北齋席画[画狂人] 1805「丑の春」(文化2) (梅の枝)小横

3 (外題)? 九々唇北齋[画狂人]/「隅田川両岸景色図巻」? 28.5×633.5cm

1801 北齋辰政「隅田川両岸一覧」あたりを明治期に転写した。

これと比べて、本図巻は余りにお粗末。

橋の橋脚、桁など、不自然さが否めない。画家は明治期の絵師。

北齋は、蘆水を参考にしていて、橋脚、桁など、精細な描写。

1781(天明1)鶴岡蘆水(-1780s-1820s-)/東都隅田川両岸一覧 乾坤二巻、木版筆彩色

これと比べると、本図巻は技量、画量が疑われる程、稚拙である。

蘆水は、ほぼ北齋と同時期に生まれたか、北齋より年上であろうか。

4 大曲馬の幟 *はっきり読めないが…

1820s文政、1850s嘉永4-6に記録がある。

1805両国大曲馬は興行されていない。

5  舟、橋の陰影

舟、橋に陰影があるが、手前の女性は全く陰影が施されていません。

これも妙です。日本画の絵師ならば、陰影は施しません。

明らかに、これらの陰影法は、明治期の描写であることは否めない。

真筆と主張する方は、他にも二、三、陰影のある作品を提示する必要がある。

提示できない場合、やはり偽筆という結論になる。

6 毛槍

橋上の毛槍、大名行列の通過に一般の人もいる? これは有り得ない。

しかも通常の三倍以上の長さの毛槍。1801 北齋辰政「隅田川両岸一覧」を参酌して、手前に毛槍一本。

オマケに、遠くに二本の毛槍を描いている。これは大名行列しか、考え難い。

7 三つ布団の上で喫煙

太夫に男が二人というのも解せない。

しかも茶の野暮天の着物の男は、白い腰紐だけで、帯も締めていない。

この人物が北齋という根拠は何か。

布団の上で喫煙することも聞いたことがない。

吉原の作法を知らぬ、田舎ものである。

8 三圍*(みめぐり)稲荷社  *「みめぐり」と読む

朱色の大きな塀? 屋根がトタン板のようで、瓦が描かれていない。

1996酒井雁高(編)/廣重_江戸風景版画大聚成を点検すれば、分かるが、朱色の大きな塀はない。小さな柵で、垣根のような感じである。これも、明治の画家のお粗末さである。

他の北齋の作品を見れば分かるように、北齋は正確に屋根の細部まで描いている。

9 北齋改名年表

北齋(1760-1849)改名一覧(1991秋田市千秋美術館、岐阜市歴史博物館ほか、2015-01-23最終稿)

画号         期間             年齢   年数

1) 春朗 SHUNROU    安永8-寛政6   1779-1794      20-35       16

2) 北齋宗理 SOURI    寛政7-寛政10.08 1795-1798     36-39        4  *1798宗理改北齋(改名)

3) 北齋辰政 TOKIMASA  寛政10.09-享和4  1798-1804     39-45        7  *1798宗理ぬし改名辰政* *北齋期にも使用

4) 北齋 HOKUSAI     寛政10-文化11  1798-1814     39-54        16  *1797画狂人北齋 1798宗理改北齋

5) 戴斗  TAITO      文化12-文政2   1815-1819  55-59         5        *1815北齋改戴斗(改名)

6) 爲一* WIITSU     文政3-天保4    1820-1833   60-74            15      *1820戴斗改爲一*(改名)*谷素外「爲一」命名

7) 卍    MANJI      天保5-嘉永2   1834-1849   75-90           16

 

10 1880s-1890s明治初期の肉筆浮世絵   *時(西暦)を押さえて、少し纏めてみた 2015-03-24 酒井雁高

 

若井兼三郎(1834-1908)  「若井おやぢ」の印

-1873-      ウイーン博覧会

-1874-      起立商工会社  日本美術の制作、販売

飯島 虚心(1841-1901)

-1893     葛飾北斎傳 2册  蓬樞閣  *小林文七(蓬樞閣)が北齋自画像と称する画像を掲載。

-1893     浮世絵師便覧  蓬樞閣

-1901      小林文七氏(旧本間耕曹所蔵)所蔵の肉筆に多くの偽筆があると指摘

本間 耕曹(1841-1905?)

-1870s-     地方の大地主、豪商、政治家として、肉筆浮世絵を購入

-1870s-1880s 外国人向けに多くの模写、偽筆が制作された

-1880s-    これ以前、肉筆浮世絵を購入したが、多くの偽筆が含まれている

酒井藤兵衛(1844-1911)   好古堂 *当時、肉筆浮世絵を鑑定できる三兵衛の一人(ほかに村金、吉金)

村田金兵衛(1852-1916)   村金

林 忠正 (1853-1906)   築地に西洋印象派の西洋美術館の設立を企画

吉田金兵衛(1860-1916)   元禄堂

小林 文七(1864-1923)  蓬樞閣

-1880s-    本間耕曹より大量の肉筆を買う

-1893     葛飾北斎傳 2册  蓬樞閣  *小林文七が北齋自画像と称する画像を掲載。

-1893     浮世絵師便覧  蓬樞閣

-1894-     浮世絵歴史展覧会品目

-1900-     北齋展

-1900s-    欧米旅行

-1920s-    肉筆浮世絵の美術館設立の企画

-1923-     関東大震災で肉筆所蔵作品の総てを焼失する

山中定次郎(1866-1936)   山中商会 著名な美術商であるが、浮世絵は後発

 

雁高

酒井 雁高(がんこう) 学芸員 curator

浮世絵・酒井好古堂   [HP: ukiyo-e.co.jp]

文化藝術懇話会 浮世絵鑑定家

100-0006東京都千代田区有楽町1-2-14

電話03-3591-4678 Fax03-3591-4678

肉筆浮世絵は偽筆が横行して、悪貨が良貨を駆逐している状況です。

これ以上、俑(よう)を作ってはいけません。五感力のある方(プロでもアマでも)が真偽を判定する必要があります。

五感(ごかん)つまり視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚を働かせて、直感で作品に対峙すること。

知識ではなく、直接、作品に対峙して、心眼で真偽を見抜いてください。

却って、知識の学者より、一般の方々の鋭い感覚が真偽を判別できます。

疑念、提言に対する学問的な回答が得られない場合、やはり偽筆の判定は動かない。

http://www.ukiyo-e.co.jp/4367  公開質問状

http://www.ukiyo-e.co.jp/4246 明治期の肉筆鑑定の状況

http://www.ukiyo-e.co.jp/4420 *歌麿の肉筆は世界に数本(真筆)

http://www.ukiyo-e.co.jp/4213 偽筆 外国向け 明治期

http://www.ukiyo-e.co.jp/4166 北齋? 隅田川両岸絵巻

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酒井 雁高(がんこう) 浮世絵鑑定家professional ukiyo-e adviser   学芸員curator

浮世絵・酒井好古堂   [HP: ukiyo-e.co.jp]

文化藝術懇話会

100-0006東京都千代田区有楽町1-2-14

電話03-3591-4678 Fax03-3591-4678



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