浮世絵学01/落款(歌麿)/偽筆*18_うたまろ/歌麿_福岡市美術館 墨絵?? 肉筆? ヲイラン??? 酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人) [HP: ukiyo-e.co.jp]
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2016-11-10現在

酒井雁高(浮世絵・酒井好古堂主人) [HP: ukiyo-e.co.jp]

今朝(2015-07-23)の新聞に、歌麿? 肉筆? 墨絵? ヲイラン?

原物を見ていないが、新聞の図版を見る限り、偽筆の可能性は高いと判断できる。*ある方から、実際に原画を見てから発言すべきであるとの御忠告を受けたので、この一行を挿入しておく。

1 墨絵の歌麿など有り得ない。歌麿は1780s-1790s天明、寛政期、吉原遊郭の豪華絢爛(ゴウカケンラン)たる太夫風俗を描いている。

この華麗さは、鮮やかな設色でこそ表現される。墨絵では表現できない。

設色の場合、ボロが出易いので、偽作者は墨絵を選択したに違いない。しかし、墨絵自体、有り得ない。

馬脚を顕したと云えるだろう。歌麿は墨絵の美人画など描くはずがない。

父・酒井藤吉が、神田ロータリークラブの会員の相賀(おうが)社長から依頼され、世界の浮世絵を調査した結果、各種の総図版、総目録を作成した。この歌麿の総目録を点検しても、一枚も墨絵の美人画は無い。

1978浮世絵聚花03/歌麿総目録 ボストン美術館3(歌麿目録)

2 花魁にとって、帯は命(いのち)である。このような野暮な帯など締めない。

また京傳が落籍した女性は、番頭新造で、客は取らない。従って、歌麿? 描いた太夫姿では有り得ない。

京傳の讃も、喜びというより、洒落本などにある楽屋落ち、ある種の批評であり、絵と讃が一致しない。

3 全くプロブナンス(履歴)が無い。ポッと出の歌麿など、これも有り得ない。

4 首、肩、胸、腰など骨格が的確に描かれていない。特に頭、首、打ち掛けの衿など素人裸足である。

歌麿は当時、名だたる美人浮世絵師である。このような下手な人物骨格、描写ではない。花魁の重心の安定を欠いている。

5 京傳の詞書、これは真筆と比べてみれば明らかであるが、明らかな偽筆である。

6 京傳の落款、書跡の専門家に問い合わせれば、偽筆であることは明らかである。

7 歌麿の落款も、妙に左端に取って付けたように書かれている。落款自体、明らかな偽筆である。

8 展覧会に合わせて、ぽっと出たように見せかけ、仕立てられた、劣悪な偽筆である。

もし真筆だと主張するなら、真筆であるとの証明書を添付する必要がある。

さもなければ、入館者を欺いていることになる。

何か御気付きの点があれば、御教示ねがいたい。

なお新聞社、石田先生には、浮世絵鑑定の専門家(酒井好古堂)として、御連絡をした。

酒井 雁高(がんこう) 学芸員 curator

浮世絵・酒井好古堂   [HP: ukiyo-e.co.jp]

文化藝術懇話会    浮世絵鑑定家

100-0006東京都千代田区有楽町1-2-14

電話03-3591-4678 Fax03-3591-4678



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